割り切りのセックス

女遊びは芸の肥やしだとばかりに割り切りのセックスはずっと続けている。
芸の肥やしと言うのは、実は僕はある劇団の劇団員であり、お芝居を極めたいという思いが強いところからきている。もちろん、自分の性欲を満たしたいと言う欲望は否定しないが、様々な女性と寝ることにより、人間性も視野も広がり、それはきっとお芝居につながってくると考えているからだ。
女性と付き合っていれば男性はきっと変化する。逆に考えると、女性と付き合いのない男性ほどつまらない人間はいない。僕も長年演劇一筋の道を歩んでいて、その男性のお芝居を見れば、そいつが童貞か否かはすぐに判別できるようになった。童貞のお芝居には余裕がないのだ。
そうは言っても、演劇と生活を支えるためのアルバイトの日々。悠長に女性を口説いている余裕はないし、出会いもない。また、女性に言い寄られるほどの器量も持ち合わせていない。そこで生活費を削って割り切りのセックスに可能な限り注ぎ込んでいる。
割り切りの相場は1万円から3万円だと知りました
相手はマッチングアプリを駆使すれば、案外と簡単に見つかるものだ。相手はお金のため、僕は芸のためと、セックスは目的ではなく手段だ。そういう割り切ったもの同士だと相手は見つかりやすい。老若女女と抱ける相手が見つかれば、正直誰でもいい。僕はセックスを極めたいのではなくて、芸を極めたいのであって、相手はバラエティー豊かな方が僕にとっても新しい人間性を知れて勉強になるからだ。
とまあ、そんな生活を続けてきた僕だが、割り切りのセックスに傾倒しすぎて、アルバイトの時間を増やしても追いつかないくらい生活が危うくなってきた。明日食べるものももちろん、家賃もままならない。だからと言って借金はしたくない。僕が割り切り相手をお金で縛るように、生活までお金に縛られたくはない。演劇とアルバイト以外にお金を稼ぐ手段を見つけなければならない。
そんなわけで、今はゲイの肥やしになっています・・・というオチでした。ひー!ケツがいてえ!
割り切りの相場
ホ別苺